紅櫻蒸溜所は北海道初のジンの蒸溜所として有名です。最近、いろいろなものと合わせやすいジンの人気が向上しています。昔は、「ジンは飲んだことがない」と話す人に「ジントニックは飲んだことない?」と聞くと、「ジントニックはジンなんだ」と言われるほど影が薄かったお酒です。
ジンよりもジントニックの知名度が高かったお酒なので、自宅で飲むよりも飲食店で楽しむイメージがあるお酒でした。しかし最近はウイスキーよりも安く手に入るなどの理由から、自宅飲みでジンを求めている人が増えています。ジンの人気に伴い紅櫻蒸溜所の知名度も上がってきました。
そこで今回の記事では、紅櫻蒸溜所について解説をします。製造するジンの魅力と合わせて参考にしてください。
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目次
紅櫻蒸溜所とは?
紅櫻蒸溜所(べにざくらじょうりゅうじょ)は、札幌南区内の紅櫻公園内にある北海道初のジンの蒸溜所です。
オーナー | 北海道自由ウヰスキー株式会社 |
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誕生 | 2018年4月26日 |
住所 | 札幌市南区の紅櫻公園内(札幌市南区澄川389-6) |
蒸留器 | イタリア、バリソン社(Barison)製400L蒸留器 |
割水 | 札幌市南区の伏流水 |
1回の製造本数 | 約550本 |
紅櫻蒸溜所を運営するのは「北海道自由ウヰスキー株式会社」です。企業名にウイスキーの名が採用されていますが、現在紅櫻蒸溜所ではジンの製造しか行っていません。2017年に設立した北海道自由ウヰスキー株式会社が、2018年から紅櫻蒸溜所を開始しました。
北海道自由ウヰスキー株式会社の本社住所は紅櫻蒸溜所と同じです。そのため「ウイスキーの製造も開始するのでは?」と思われている人が多くいますが、そのような情報は一切でていません。今後もクラフトジンの製造に力を入れていくことが予想できます。
紅櫻公園は、春の桜と秋の紅葉が魅力的な公園です。「北海道の魅力を世界に発信したい」という思いから公園が設立されました。紅櫻蒸溜所は、北海道の魅力が詰まった公園の中で、ジンの魅力を世界に発信しています。
紅櫻蒸溜所倶楽部とは?
紅櫻蒸溜所倶楽部は、紅櫻蒸溜所を応援するために作られたVIPメンバークラブです。会員になってくれた人と、紅櫻蒸溜所の未来を共有します。定員は500名で、欠員がでないと入会はできません。会員になると次の特典が受けられます。
特典
- オリジナル会員証&ピンバッジの受領
- オリジナル会員限定9148のお届け
- 会員限定イベントの招待
入会費は3,000円(時期によって6,000円の場合あり)で、年会費に12,000円が必要です。ジン好きにとって一番の魅力はオリジナル会員限定9148(紅櫻蒸溜所がメインで製造するクラフトジの名称)のお届けではないでしょうか。会員だからこそ味わえるジンに大きな魅力を感じます。
魅力的な紅櫻蒸溜所倶楽部ですが、退会者がでないと入会できない状況です。そのため、事前に「予約申し込み」をしておかなければいけません。紅櫻蒸溜所のジンに興味を持たれた人は、入会の検討をおすすめします。
紅櫻蒸溜所の受賞歴
紅櫻蒸溜所で作られたジンは、蒸留開始からの運営期間が短いにも関わらず多くの受賞歴を有しています。紅櫻蒸溜所の受賞歴は次のとおりです。
紅櫻蒸溜所の受賞歴
- キャセイパシフィック香港インターナショナルワイン&スピリッツコンペティション2018
- フランクフルト・インターナショナル・トロフィー 2021
- 東京ウイスキー&スピリッツコンペティション
「キャセイパシフィック香港インターナショナルワイン&スピリッツコンペティション」は、アジアで最も権威のあるワインとスピリッツを選出するコンペティションです。アジアで有名な専門家が審査を行います。設立から半年程度でゴールドメダルを受賞しました。
「フランクフルト・インターナショナル・トロフィー 2021」では「9148♯0303 Triple」が、スピリッツ部門でゴールドを獲得しています。スピリッツ日本部門でも最優秀トロフィーを獲得しました。定番で人気の「9148♯0101」も同じ大会でゴールドを獲得しています。
「9148♯0303 Triple」は、東京ウイスキー&スピリッツコンペティションでもゴールドを獲得しました。受賞歴から紅櫻蒸溜所の実力がわかります。
紅櫻蒸溜所の9148とは?
先ほどから出てくる9148は、紅櫻蒸溜所がメインで製造をするクラフトジンです。
紅櫻蒸溜所の9148の名前の由来
名前の由来はジョージ・オーウェルの小説「1984」に影響を受け「19」と「84」を逆にました。「CraftGin9148」は、紅櫻蒸溜所が登録商標をしています。
ちなみに「CraftGin(クラフトジン)」を名乗るのに明確な定義はありません。原料や製法などにこだわって製造されたジンに利用されています。紅櫻蒸溜所は、「飲む香水」とも呼ばれるほど豊かな香りが楽しめるクラフトジンを製造する蒸溜所です。
「1984」は、自由のない管理社会が書かれたディストピアなSF原点作品で、多くの人に読まれています。ひどい香りのジンを飲むシーンが描かれており、昔に味わった「自由な時代のおいしいジン」を懐かしむシーンが印象的です。9148の名前は、ユートピアを目指す志から名づけられました。
また、北海道自由ウヰスキーは「自由な世界、自由な発想、自由な価値観」をコンセプトに掲げています。
コンセプト
- 自由な世界
- 多くの人が幸せにお酒を酌み交わせる未来
- 未来に思いをはせながら9148を飲んでもらいたい
9148には、北海道自由ウヰスキーのコンセプトに基づき上記の思いが込められています。
ラベルとボトルへのこだわり
9148はラベルにもこだわっています。ラベルは1984の影響を受けつつ、9148のコンセプトに基づいて現代アーティストがデザインをしました。ラベルの右下には4桁の数字が書かれています。
ラベル
- 左:蒸溜日の刻印
- 右:レシピ番号
季節とレシピの違いを楽しむための工夫です。ボトルやキャップは、飲み終わったあとインテリアとして飾ることができます。アートとしても活用できる心遣いです。紅櫻蒸溜所の現在のスタンダードジンは#0101となっています。紅櫻蒸溜所のクラフトジンが気になる人は、#0101を試してみるのがおすすめです。
紅櫻蒸溜所が製造するジンの特徴
紅櫻蒸溜所が製造するクラフトジンは味の違いが楽しめます。
- 小ロット生産
- 紅櫻公園内にあるさまざまなボタニカル(自然や植物)を使用
- 地域の香りが豊か
紅櫻蒸溜所は小ロット生産なので、ジンをファンのニーズに合わせて製造できます。細かい希望に応えられるのは紅櫻蒸溜所の特徴です。また、豊富なボタニカルも紅櫻蒸溜所の魅力を上げています。「もみじ」「しいたけ」「こんぶ」「にじますの燻製」など、個性豊かなジンの製造が行えるのです。
先ほど紹介をしたラベルにある4桁の番号で味の違いを楽しめます。終売したジンもありますが、番号を参考に好みのクラフトジンを探しましょう。
まとめ
紅櫻蒸溜所の情報を製造するジンの魅力や特徴と合わせて解説をしました。「ジン」は、「ウォッカ」「テキーラ」「ラム」に並ぶ世界4大スピリッツの1つです。紅櫻蒸溜所では、蒸留で作られたアルコールにボタニカルで風味付けを行っています。他の3つのスピリッツよりも、風味が楽しめるお酒です。
この風味は蒸溜所によって異なります。紅櫻蒸溜所の強みは、いろいろな風味が楽しめることです。まずは気になるクラフトジンを試してみましょう。ラベルに書かれた4桁の番号が、自分好みのクラフトジンを見つけやすくしています。